鋼管うんちく

レーザー加工の原理とは?レーザーの基礎知識や対応素材について詳しく解説

2026.01.14
レーザー加工の原理とは?レーザーの基礎知識や対応素材について詳しく解説

レーザー加工は、金属や鉄などの素材を切断・穴あけできる加工技術です。工業分野はもちろん、近年では医療分野など幅広く活用されています。

本記事では、レーザーの基礎知識をはじめ、レーザー加工の原理や加工ができる素材・できない素材まで詳しく解説します。レーザー加工の原理について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

レーザーとは

レーザーとは

レーザーとは、「Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation(LASER)」の略称です。直訳すると「誘導放出による光増幅放射」となり、レーザーの原理そのものを指します。

「誘導放出による光増幅放射」について、深掘りしてみましょう。まず、物質中の電子が一定数以上のエネルギーを持っていると、余分なエネルギーは光として外に放出されます。光の放出は自然に起こる場合がありますが、同じ性質の光を照射することで誘導が可能です。

このような誘導放出によって光を増幅させ、指向性と収束性に優れた人工的な光がレーザーです。

レーザー加工とは

レーザー加工とは、高エネルギー密度のレーザーを金属や鉄、木材などの素材に照射し、その熱エネルギーによって加工を行う技術のことです。

レーザーは、レンズなどを用いて集光すると、焦点付近のエネルギーの密度が非常に高くなります。そのため、レーザーを対象物に照射すると、照射部分の温度が瞬時に高まり、素材を溶かしたり気化・蒸散させたりすることが可能です。

レーザー加工は手作業だと難しい精密加工や、複雑な形状の切断・穴あけなどを高い精度で実現できます。また、非接触で加工できることにより、素材への負担が少なく、摩耗や変形を防ぐことが可能です。

さらに、大量生産時にも品質を均一に保ちながら高速処理ができ、製造現場における生産効率の向上に大きく貢献しています。金属や鉄に限らず、ゴムや布など柔らかい素材への加工が可能で、幅広い産業で活用されています。

近年では、工業分野にとどまらず、医療分野にも応用が進んでおり、その用途はますます広がることでしょう。

レーザー加工機の種類

金属や鉄のレーザー加工に使用されるレーザー加工機には、いくつか種類があります。なかでも代表的なのが以下の2つです。

  • CO2レーザー加工機
  • ファイバーレーザー加工機

CO2レーザー加工機は、炭酸ガスを媒質としてレーザーを発生させるタイプで、最も広く普及しているレーザー加工機です。比較的導入コストが低く、安定した加工性能を持つことから、多くの工場や加工現場で採用されています。

ただし、銅やアルミニウムのように光を反射しやすい素材は、レーザーが反射してエネルギーが十分に伝わらず、加工が難しいというデメリットがあります。

一方、ファイバーレーザー加工機は、光ファイバーを媒質としてレーザー光を伝送するタイプです。CO2レーザーでは難しいとされていた、反射率の高い銅やアルミニウムの加工にも対応できます。

ファイバーレーザー加工機は装置自体の価格が高額になる傾向がありますが、レーザーガスを必要とせず、エネルギー効率に優れていることから、運用コストを抑えられるという利点があります。

レーザー加工機の導入にあたっては、初期費用とランニングコストの両面を比較検討し、自社の加工内容や生産規模に適した機種を選ぶことが大切です。

関連記事:レーザー加工のメリットとデメリットとは?レーザー加工機の種類についても

レーザー加工の原理

レーザー加工の原理

レーザーが金属や鉄といった硬い素材をも溶かせるのは、レーザーの光の特性に由来しています。なかでも大きく関わっているのが、指向性・単色性・収束性の3つです。

まず、レーザーは指向性が非常に高い光です。太陽光のような自然光はさまざまな方向へ広がり、距離が伸びるにつれてエネルギー密度が低下します。一方でレーザーは、光をほぼ一直線上に放つため、拡散が起こりにくく、エネルギーを一点に集中させることが可能です。

次に、レーザーは単色性に優れた光です。太陽光には複数の色(波長)が混ざっており、波の山と谷の位置がそろっていません。そのため、対象物に当たっても干渉が起こりにくく、威力が分散します。

対してレーザー光は単色性に優れ、波の周期が完全にそろっているため、高いエネルギー密度を保ったまま対象物に照射することが可能です。

さらに、レーザーは収束性にも優れています。虫眼鏡で太陽光を集めると紙を焦がせますが、金属を切断するほどの威力にはなりません。

その点、レーザーは集光時にレンズの収差の影響をほとんど受けず、極めて小さな一点にまでエネルギーを集中させられます。そのため、金属を溶かしたり切断したりする高い威力を発揮できます。

このように、指向性・単色性・収束性によって高密度のエネルギーを一点に集められることが、レーザー加工を可能にする原理といえるでしょう。

レーザー加工ができる素材・できない素材

レーザー加工はさまざまな素材に対応できる一方で、性質によっては加工に適さないものがあります。素材ごとの特性を理解し、安全かつ効果的に加工を行うことが重要です。

以下では、レーザー加工ができる素材・できない素材について紹介します。

レーザー加工ができる素材

レーザー加工ができる素材は以下の通りです。

【レーザー加工ができる素材】

  • 金属
  • ステンレス
  • アルミニウム
  • 真鍮(銅と亜鉛の合金)
  • チタン
  • アングル
  • アクリル樹脂
  • プラスチック・樹脂
  • セラミックス
  • 陶磁器
  • シリコン素材
  • 木材
  • ガラス
  • 布・生地
  • 革・レザー
  • 石材
  • カーボン素材

レーザー加工が可能な素材には、金属や非金属を問わず幅広いものが含まれます。代表的なものとして、鉄・ステンレス・アルミニウム・銅・チタン・銀といった金属類のほか、アクリル樹脂やプラスチック、セラミックス、陶磁器、シリコン素材などがあります。

さらに、木材・ガラス・布・革・紙・石材・カーボン素材といった、非金属系の素材にも対応可能です。

レーザー加工ができない素材

レーザー加工ができない素材は以下の通りです。

【レーザー加工ができない素材】

  • 塩ビ(ポリ塩化ビニル)を含む素材
  • 有害な物質が発生する素材
  • 鏡などのレーザー光を反射する素材

特に塩ビ(ポリ塩化ビニル)を含む素材は、加工時に有害なガスが発生するおそれがあり、取り扱いが禁じられています。

また、鏡やミラー仕上げの素材など、レーザー光を反射する素材も危険です。反射したレーザーが作業者に当たり、事故につながる可能性があります。レーザー加工を行う前には、必ず素材の種類と特性を確認しておきましょう。

代表的な素材・鉄のレーザー加工の特徴

鉄はレーザー加工の代表的な対象素材の一つです。精密で効率的な切断が求められる鉄鋼加工の現場などでは、レーザーの高エネルギーを活かした加工技術が活用されています。

宮脇鋼管ではこうした特性を活かし、穴あけやスリット加工など他の加工方法では難しいような複雑な加工を行っています。

鉄をレーザーで加工する際には、素材の厚みとレーザー出力のバランスが非常に重要です。出力が高すぎると、溶けすぎや反りが発生しやすくなり、逆に出力が低すぎると切断面が粗くなってしまいます。

また、レーザー加工は高温によって素材表面が溶融する性質から、加工時に歪みが発生する場合があります。こうしたリスクを抑えるためには、クランプや治具を用いてワークをしっかりと固定し、熱による影響を最小限にすることがポイントです。

鋼管加工のベストアドバイザー宮脇鋼管へ

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宮脇鋼管では、穴あけやスリット加工などでレーザー加工を多く用いており、専用機械で素材に適したレーザー加工が可能です。ロットの大小にかかわらず即納提案を行い、加工のすべてを品質管理いたしますのでご安心ください。VE提案から単品図の作成まで対応可能です。

また、鋼管をお客様がすぐに使用できる製品へと仕上げてお届けする新しい加工サービスも展開しております。

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