鋼管うんちく

配管の継手とは? 基本の種類や用途、特徴を一覧で解説

配管の継手とは? 基本の種類や用途、特徴を一覧で解説

ホースやパイプなど、配管同士をつなぐ際は接続部分に継手という部品を使用します。

今回の記事では、継手とはどういったものか、またどんな形状や材質の種類があるのかを用途や特徴と合わせて一覧にしてご紹介したいと思います。
形状や材質もさまざまなので、使用する場所や配管に合わせて選ぶようにしましょう。

配管や継手の知識の理解を深めたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

配管の継手とは?種類はどのくらいある?

配管の継手とは?種類はどのくらいある?

継手(読み方:つぎて)とは、2つの部分を接合するものの総称を表します。
金工の溶接継手などをはじめ、建築、木工などあらゆる場面で継手は使用されており、その種類は多種多様です。

配管における継手は上述の意味どおり、配管のパイプとパイプ、パイプとバルブなどを接続することを目的にした部品のことを指します。
継手を使うことによって意図したとおりの経路を引くほか、配管の経路を曲げて進行方向を変えたり、分岐や集合させたり、パイプの太さを変えて縮小や拡大をさせるなどのことが可能になります。

こうして継手は多くの役割を担っており、実は身近なところで私たちの生活を支えてくれているのです。

形状で見る配管の継手の種類一覧

継手にはさまざまな役割があることを説明しましたが、そのため役割に応じていろんな形状のものがあります。
ここでは配管に使用する、代表的な継手をご紹介したいと思います。

配管の継手の種類1:ソケット/ニップル

ソケットとニップルは、配管を延長するときに使用する継手です。
同じ径の直管同士、または異なる径の直管を接続するものをソケットといいます。
また、ニップルはネジを切った長さの短い接続用パイプのこと。配管用や坑口装置の立ち上げ管などに用いられます 。

配管の継手の種類2:エルボ/ストリーエルボ

配管継手の種類2:エルボ/ストリーエルボ

エルボは写真のようにパイプとパイプの配管の角度を90度で接続し、液体や空気などを流動させる継手です。
「エルボ」の名称は、肘という意味の英語「Elbow」からきているようです。

エルボは外ネジ同士を、またストリートエルボは外ネジと内ネジを繋ぐ際に利用されています。
長さも長いものと短いものがあり、それぞれロングエルボ、ショートエルボと呼ぶことも。

パイプの進路を変えることを目的とした継手で、壁に面して直線で繋げないような場所や、床や天井の端直角になっている場所で配管するために使用します。

配管の継手の種類3:チーズ

配管継手の種類3:チーズ

見た目のとおり、アルファベットのT字表す英語「Tee」から名付けられ、「ティー」や「チーズ」と呼ばれています。
チーズ継手は、3本のパイプをT字に繋げるために使われます。1方向だった流体や直管を2方向へ分岐させる役割を果たします。

配管の継手の種類4:ブッシング

ブッシングはねじ込み継手の一種で、異径のパイプを繋げるときに両端からそれぞれのパイプをねじ込んで
使用します。

配管の継手の種類5:クロス

4本のパイプを接続する時に使用し、X(クロス)の文字のような見た目をしています。
それぞれサイズの違うパイプを繋げる場合は、「径違いクロス」を利用しなくてはいけません。

こちらもチーズ継手と同じく、配管を分岐させるために利用されます。

配管の継手の種類6:フランジ

フランジは、円盤状のドーナツのような形をした板の継手です。
パイプとパイプを接続する際には、パッキンを挟んでボルトとナットを使って固定します。
ねじ込み継手に比べて強度と作業性が優れており、分解や組み立てもしやすく高温・高圧用の配管で利用されています。

配管の継手の種類7:ユニオン

配管継手の種類7:ユニオン

ユニオンは、ユニオンナット、ユニオンつば・ユニオンねじから構成されている継手で、配管途中の外ねじ同士を繋ぎ合わせます。
管の脱着を容易にする役目があり、ねじ接続の一種となります。

配管の継手の種類8:ヘルール

ヘルールは、ヘルール・ガスケット・クランプの3つのパーツからできており、ヘルールにある溝にガスケットを噛ませて、クランプで固定して使用する継手です。

また、「フェルール継手」と表記されることがあるほか、別名でサニタリー継手やサニタリーヘルール継手と呼ばれることも。

配管の内部がフラットなため、汚れが付きにくく組み立てや分解も容易で洗浄性に優れているのが特徴です。
このことから、医薬品や化粧品、食品などを扱うパイプに使用されることが多く見られます。

配管の継手の種類9:カップリング

カップリングは、2つのパイプを直線接続用のねじ込み式継手です。
ソケットなどと異なり、使用する時は付属のボルトを締めて固定します。

配管の継手の種類10:キャップ/プラグ

キャップは外ネジのエンドプラグとして、プラグは内ネジのエンドプラグとして用いられています。
キャップとプラグは、それぞれパイプの穴を塞ぐための目的で使われます。

材質で見る配管の継手の種類一覧

材質で見る配管の継手の種類一覧>

前の章では配管のさまざまな形状の継手をご紹介しましたが、材質もいろんな種類があります。
ここでは代表的な白継手、黒継手、ステンレス継手の3つをご紹介します。

材質別 配管の継手の種類1:白継手

白継手は材質にSS材を使用し、錆びや腐食を防ぐよう表面にめっき加工(溶融亜鉛めっき)がされている継手のこと。
最初は光沢のある見た目をしていますが、経年変化によって白っぽくなっていくことから白継手と呼ばれています。

水、油、蒸気、空気などに加えて、冷温水や冷却水、工業用水、ガス、油などあらゆる流体に対応しています。

材質別 配管の継手の種類2:黒継手

材質にSS材を使用した可鍛鋳鉄(かたんちゅうてつ)製の管継手で、一般的な配管に使用されています。
白継手と違い、表面の処理はされていません。

水、油、蒸気、空気、ガスなど、白継手同様、主な流体に対応しています。

材質別 配管の継手の種類3:ステンレス継手

ステンレス継手とは、材質にSUSを使用したステンレス配管に使われる継手です。
優れた耐食性を持っているため、建築や工場、プラント、原子炉などに幅広い分野で使用されており、配管において不可欠な存在となっています。

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